NVIDIAが発表した生成系AI『Picasso』がクリエイティブ業界に波紋を広げている。
生成AIを利用した画像および3Dアプリケーションを構築を展開するこのクラウドサービスは、デジタルコンテンツの作成方法に革命をもたらすとされている。
Picassoの画期的な機能やその用途についてお伝えしようと思う。
NVIDIA Picassoの主要機能
Picassoの機能は大きくわけて3つある。
下記の動画は公式サイトに掲載があるものだが、左から画像・動画・3D生成のイメージである。
①.テキストから画像へ
NVIDIAのPicassoは、テキストから画像への生成機能を導入している。
これはMid-Journey、Dali 2、Stable Fusionなどで、既に多くの人が親しみのあるコンテンツではないだろうか。
ユーザーはテキストにてプロンプトを提供することで、写真のようにリアルな画像を生成できるため、コンテンツクリエーターにとっては欠かせないツールとなっている。
②.テキストからビデオへ
Picassoの最も革新的な機能の1つは、テキストからビデオへの変換機能である。
これもつい先日話題になったRunway Gen-1を想定してもらうのがわかりやすいだろう。テキストを打てばそれに即した動画が作れるという事だ。
今はまだ初期段階だが、この技術は進化することが期待されており、ユーザーはテキストプロンプトだけで映画のようなコンテンツを生成できる可能性がある。
③.テキストから3Dへ
それだけではない。Picassoではテキストから3Dモデルを作れるということだ。
シンプルなテキストプロンプトで、アーティストは詳細な3Dモデルを生成できるため、従来必要だった時間と労力を大幅に削減できる。
AI技術のクリエイティブ業界への適用
NVIDIA Picassoをはじめとする生成AI技術は、広告、デザイン、映画制作、建築、教育などの様々な分野で、既に活用されている。
Twitterでも一度はAIが生成したとんでもなく精度の高い建築デザインを見た事があるのではないろうか。
これらの技術は、従来の手法に代わる新しい方法でコンテンツを作成することを可能にし、より効率的かつ革新的なプロセスを実現している。
しかし、それら急速な発展と普及に伴い、著作権やプライバシーに関する問題が浮上してる。先日の記事でもお伝えした通り「生成系AIの新たな超高性能システムの開発を6ヶ月間中断するように」という公開書簡が出たほどだ。
あまりのスピード感にプライバシー問題や安全性、法律が追いついていないのだ。
ジェネレーティブAIの未来とその影響
それら生成系AIが解決すべき問題は一旦置いといたとして、Picassoがクリエイティブ業界に新たな可能性をもたらす事は間違い無いだろう。
そして画像生成や3D生成スキルが無かった一個人にも「アイデアさえあればコンテンツを作れる未来がきた」というのは朗報ではないだろうか。
現在NVIDIA Picassoは早期アクセスに申し込める状況になっている。興味がある方は公式サイトにて詳細をぜひチェックしてみて欲しい。